2015年9月12日土曜日

ザ・ブラック・アンガス


 単身赴任社宅代わりのアパートの目の前に、レシフェ(Recife)で最高級と言われているステーキハウス「ザ・ブラック・アンガス(The Black Angus)」がある。

「いつか行ってみたいよねえ」

 この店の、ちょうど向かい側にある公園の屋台、「シュハスキーニョ・バイアーノ(Churrasquinho Baiano)」で飲みながら、よくそんな話をしていた。


 そして今日! そんな「ザ・ブラック・アンガス」に初訪問である。

 メンバーは、すでにこの店に何度もこられているというT内さん、我われにポルトガル語を教えてくれている日系のマキ先生に、S田さん、I重さん、私の5人。


 まずはビール(ボヘミア355ml瓶、8.00R$、249円)と、マキ先生はオレンジジュース(7.00R$、218円)で乾杯してから、ピアノの生演奏が流れる店内で、ゆっくりとメニューを選ぶ。

 最高級店なので、びっくりするような値段かと思いきや、そうでもなくて、ステーキ(300グラム)は60.00~90.00R$(1,867~2,800円)ほど。神戸牛だけが149.00R$(4,635円)と、ちょっと高い。


 各自、思い思いのステーキを注文する。

 マキ先生の注文が、ビッフィ・ジ・チラーズ(Bife de Tiras、69.00R$、2,147円)のレア(mal passado、マウ・パッサード)だったのには驚いた。ブラジル人はみんな、ウェルダン(bem passado、ベン・パッサード)のステーキが好きなんだろうと思ってた。


 肉の焼き上がりを待つ間、5人で2品の前菜を注文した。

 「トマトのコンフィ(水牛のモッツァレラと野菜クリーム)」(Tomate confit com mussarela de búfala ao creme de vegetais、24.00R$、747円)は、熱が加わったトマトの酸味が、チーズや野菜クリームとよく合って、食欲を刺激する。

 前菜にピッタリの料理だと思うけど、5人で分けたからちょうどいいわけで、ひとりでこれを食べちゃうと、もうそれだけで満腹になりそうだ。


 もう1品は「エビとモロッコ風クスクスのサラダ」(Salada de camarão e cuscuz marroquino、45.00R$、1,400円)。エビがゴロゴロ入ってる。

 そして、ステーキに備えて、チリの赤ワイン(116.00R$、3,609円)ももらった。

 ここ「ザ・ブラック・アンガス」は、もともとワイン屋としてスタートしたらしい。

 だから今でもワインの品ぞろえは豊富。でも、おもしろいことにワインリストはない。


 店内にずらりとディスプレイされているワインボトルに、その値段が書いていて、客はそれを見たり、自分の好みを店員に伝えたりして、ワインを選ぶ仕組み。

 「これをください」と注文すると、そのワインは陳列棚に戻されて、同じワインを、改めてワインセラーから持ってきてくれる。


 ワインを飲みながら待つうちに、各自が注文した、300グラムの巨大なステーキがやってきた。

 私のは、ビッフィ・ヂ・ショリゾ(Bife de Chorizo、70.00R$、2,178円)のミディアム(ao ponto、アオ・ポント)。


 S田さんが注文したTボーンステーキ(80.00R$、2,489円)は500グラム。骨の重量も含んでいるとはいうものの、その骨はごく少量だ。でっかいなあ!


 そしてマキ先生のビッフィ・ジ・チラーズ(69.00R$、2,147円)に、T内さんはテンダーロイン(Filé Mignon、フィレ・ミニョン、60.00R$、1,867円)。

 写真はないけど、I重さんはニューヨーク・ステーキ(New York Steak、70.00R$、2,178円)のミディアムレア(ao ponto para mal、アオ・ポント・パラ・マウ)だ。


 300グラムの肉を平らげ、ワインも飲み干したところで、今日もやっぱりカイピリーニャ(12.00R$、373円)に突入する。ブラジル暮らしには欠かせないお酒だ。


 カシャーサ(サトウキビから造った蒸留酒)があまり好きではないというT内さんは、テネシー・ウイスキー「ジャック・ダニエルズ(Jack Daniel's)」のロック(18.00R$、560円)である。


 つまみは軽くポテトフライ(batata frita、15.00R$、467円)。甘いデザートは注文しなかった。

 ゆっくりと2時間半ほど過ごして、お勘定(サービス料10%付き)は5人で822.80R$(25,597円)、ひとり当たり164.56R$(5,119円)だ。

 一品一品の値段は、それほど高くないのに、お勘定となると、さすがレシフェで最高級店と言われる金額になった。

 「どうしてだろうなあ?」と思って、改めてレシートを見てみると、最初にちらりと出てきたお通し(couvert)が、ひとり当たり12.00R$(373円)ずつ。そしてテーブルチャージ(couvert artistico)が、ひとり当たり7.50R$(233円)ずつ付いている。それらを合わせて19.50R$(607円)分は、ほぼ自動的に各人のお勘定に加算されてるってことですね。

 これらを抜いて試算してみると、お勘定は5人で715.55R$(22,261円)、ひとり当たり143.11R$(4,452円)と、150.00R$を下回り、わりと普通のレストラン並みの値段になるようだ。

 マキ先生を見送ってアパートに戻ったあと、T内さんの部屋で、ラッキョウと炊き込みごはんをつまみに、「シーバス・リーガル(CHIVAS REGAL)」をいただきながら、日付けが変わる頃まで二次会。

 帰りにラッキョウと炊き込みごはんをお土産でいただいた。ありがとうございます!>T内さん

T内さんの部屋でウイスキー
ラッキョウと炊き込みごはん

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