2015年6月20日土曜日

ノルデスチ名物・山羊もつ煮込み


 神妙な面持ちで、山羊(やぎ)の「もつ煮込み」がサーブされるのを待つ倉嶋編集長イマム

 山羊料理はブラジル北東部(ノルデスチ)の名物料理のひとつ。


 酒友(しゅゆう)たちとブラジルで過ごす2日めの夜は、ノルデスチ料理の名店、「エントリ・アミーゴス(Entre Amigos)」にやってきた。


 山羊もつ煮込み(buchada、ブシャーダ)は、山羊の胃袋の中に、細かく刻んだ山羊の内臓(心臓、肝臓など)を詰めこんで、その胃袋ごと煮込んだもの。


 その胃袋が丸ごと小鍋で出される。


 サーブされる直前に、胃袋を縫い合わせた糸を抜いてバラバラにして、再び鍋に戻したら出来あがり。


 これをライス(arroz、アホース)と、ピラォン(pirão)と一緒にいただく。

 ピラォンというのは、ブイヨン(出汁)に、キャッサバ芋の粉を入れてねったものだ。ノルデスチの料理には、キャッサバ芋とトウモロコシが登場することが多い。

 「ノルデスチ(nordeste)」というのは「北東」という意味。「北」=「ノルチ(norte)」と、「東」=「レスチ(leste)」とを足し合わせた言葉だ。

 ブラジルは大きく5つの地域に分けられる。北部、北東部、中西部、南東部、南部だ。

 そして、そのそれぞれの地域で、名物となる料理も異なっている。

 北東部は、ポルトガルからの植民が始まった、ブラジルの出発点ともいえる場所。

 ポルトガルとアフリカの調理法を融合させた調理法で、ブラジルの食材を料理するのがノルデスチ料理の特徴。

 山羊料理のほかには、ブラジルの国民食・フェイジョアーダ(feijoada)も、もとは北東部・バイーア州の郷土料理。魚介類を煮込んだムケッカ(moqueca)や、カルニ・ジ・ソウ(carne de sol)と呼ばれる干し牛肉も、ノルデスチ料理の代表格だ。

 ちなみにシュラスコ(churrasco、シュハースコ)は、ブラジルの南部発祥の料理です。

 山羊もつ煮込みを食べて、ビールを飲んで、お勘定(サービス料10%込み)が3人で66.55R$(約2,660円)、ひとり当たり22.18R$(約890円)というんだから嬉しいではありませんか。


 そして、二次会は今夜も、公園の屋台「シュハスキーニョ・バイアーノ(Churrasquinho Baiano)」だ。

 私自身は、なんと三夜連続。これは、これまでの新記録だ!

 ここでぜひ食べてもらいたいのが、カウジーニョ(caldinho)というカップスープだ。

 このカウジーニョは、ノルデスチ(ブラジル北東部)というよりは、レシフェの名物料理。

 カウジーニョをつまみに、カシャーサを飲むというのが、レシフェの呑兵衛(のんべえ)たちの定番なのである。

 この屋台で出されるカウジーニョは、ふだんは黒豆をドロリとなるまで煮て、塩で味つけし、具材としてウズラの卵(ゆで卵)と、カリッと揚げた豚の皮を加えたもので、値段は3.00R$(約120円)。

 ところが今日は、いつものカウジーニョに加えて、キャッサバ芋(Macaxeira、マカシェイラ)のカウジーニョもあるという。そちらも同じく3.00R$(約120円)。


 その珍しいほうをいただくと、これがまたうまいこと。添えられたブラジル・レモンを搾(しぼ)り入れると、ちょっと酸味が加わって、さらにうまみが広がります。

 その後、シュハスキーニョ(肉の串焼き)も何本かいただいて、ここもまた3人で30.00R$(約1,200円)、ひとり当たり10.00R$(約400円)というお勘定。なんて安いんでしょう。

 アパートに帰ると、二日めのサプライズ。日本の酒友のみなさんたちのビデオメッセージだ。大笑いしながら見させていただきました。ありがとうございます!

「エントリ・アミーゴス」
キンキンに冷えたビールで乾杯

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